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噂のインディゴの真実 by兼子

こんにちは

今日は
昨日に引き続き 真面目にハーブカラーの話です

ヘナは塗ってガツンと時間を置くと そこそこ色が入り 発色のプロセスもシンプルなので

今となってはだいぶ扱いなれてきているようなので

みなさんが四苦八苦しているインディゴについて兼子の意見を発表します

DSC_85271.jpg

インディゴを使い慣れてきた美容師がぶち当たる壁の一つに

「赤紫問題」と言うものがあります

上の写真を見ていただけるとわかるように
同じインディゴでも 染め方でこんなにも色が違います

温度やPHで色が変わると 僕の師匠の研究仲間である
武庫皮川女子大学の牛田教授のホームページに 科学的なデータとともに
「藍で赤紫に染めるには」と言うことが書かれているので深いところまで知りたい方は
是非読んでいただきたいリンクを張っておきますこちら→武庫川女子大 牛田研究室

上の毛束の実験は 何をしているかと言うと
「インディゴは作るお湯の温度や放置時間の温度が高いと紫になる」 と言う方々がいたので
僕もインディゴの事があまりよくわかっていないときに実験してみました
(今でもいうほどわかってませんが  師匠に比べれば)

「インディゴを作るお湯の温度と放置時の温度で色の差は出るか」
と言う実験(上の写真の左二つの毛束)

一番左は 80度の熱いお湯で作り 塗った後も加温機で熱を加えて放置
その隣左から二番目は常温(20度)で作り 自然放置

二つともドライヤーで洗った後すぐに乾かす

結果は見事な赤紫

その横の 二股に分かれていて 2色になっているやつ
これは インディゴを洗い流した後 アイロンを使うことにより 「熱酸化で素早く発色させる」
と言う意見があったための実験

ご覧の通り アイロン使うとダメです 同じ毛束のもう一方は
流した後 毛束が乾かないように ラップでくるんで 2時間放置したもの
すると 見事なインディゴブルーに!  

その隣は時間がないので 今日は飛ばして 次 下の写真に行きます
DSC_85301.jpg

上の毛束で
アイロンで熱酸化を狙ったやつ
濡らしておいた毛束の色が良かったので
乾かし方に 何かあるのではないかと思い

すぐドライヤーで乾かすか そうでないかの実験

ものの見事に 乾かし方での差が出ました

インディゴを流した直後に 乾燥させたらいけないということですね
(ここに検体が用意できなかったのですが 温度ではなく 乾かすタイミングだという実験もきちんとしています)

なので
インディゴを使う方は

インディゴ後の髪の乾かし方に注意!  と言うことです
(大雑把ですが 今回は どのくらいで乾かせばよいかの記述は長くなるので次回に持ち越します)

そして 下の写真
DSC_85351.jpg

左から4つの なんだか白い毛束

これは まだ染めていなわけではなく

極端な アルカリ状態と 極端な酸性状態でインディゴを作り
毛束に塗布し その後流したものです
高温の物が うっすらとピンクですが ほとんど 色が出ていません

PHも 中性が良いということです

インディゴ 面白いでしょ?

これを見ると
難しいと思う方がいるかもしれませんが

要は
お湯でも 水でも 加温しても 加温しなくても さほど変わらないけど
すぐに乾かしては「ダメ!」と言うことです 

それだけです    簡単でしょ?